墜落は事件ではなく、事故
――自衛隊のヘリコプターはなぜ落ちたんでしょうか?
ここでもヘリコプター(の話)か…。
その質問、いろんな人からされたんだ。
あれは事故だ。
風が変わったの。
あそこは難しい場所なんだ。難しいってわかってたはずなんだ。
だから視察に入れたんだろうけど。急に変わるんだ。
――時期と場所があまりにも悪いので…。だからみんなに聞かれるんでしょう?
あれは事故。
――「事件」ではないんですね?
驕ったんだ。
事前にこういう風が吹くってわかっているはずだったんだ。
人が驕るのは一瞬だから。
後悔の、一瞬だ。
――ここまでのメンバー(自衛隊の幹部)でこんなことが起こるわけがないって思ったんですね。
まわりも思うしね。
今、(中国といった隣国が)危ういことはしないと思うよ。いろんな意味で。(国際情勢は)綱渡りだから。
そういう時期にはやらない。
あれは純粋な事故。そしてもう流されている。
ある部分、機体の損傷が激しいのは着水の時、落ち方によっては水はコンクリと一緒だから、3、4ヶ所大破して投げ出されているから。
――だから救命ボートもそのままだし、ヘルメットも飛んだようだし…。
無理です、あれは。
風が止んでいるわけではないから。
人間の身体って一瞬浮いて沈むんだ。その下の潮の流れも違うから。
非常に残念な、魔が差したというか、驕りというか…。
――ちょっとした油断だったんだ。
そう。とても残念な油断だ。
みんな面白おかしくいろんなことを言うけれど(そうではない)。
――サイバー攻撃かもとか…。
ありえない。
多分そこの仲間の人たちは、瞬間の油断とかは身をもってわかっている。その捜索している人たちも。
いろんな物がバラバラに見つかっているから、こんなふうに着水しているってわかるから。
それはニュースにはならない。
でもあそこは海域も荒れているし…。
(2023年4月)
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