天皇陛下の退位と即位ー人の代表、神との契約

極めて重要な内容であるので、編集を行ったものを掲載したい。天皇陛下が4月18日(平成31年)に伊勢神宮へいらした(=「親謁の儀」という伊勢神宮に退位の報告をする儀式)話から神道についての話へ。

天皇陛下が伊勢へ

 

伊勢に鏡があるから、種の神器がそろったね。

――揃ったことに意味があるんですか?

揃って伝えることに意味があるんだよね。

天皇陛下が伊勢まで持って行って見せて、誓いを立て、今の退位と即位の流れの報告。

こうやって行きます、という誓いだ。

なんでバラバラに(伊勢神宮にお参りするときは天皇陛下と皇后陛下が別々にお参りした)行ったかと言ったら、「個」という者だから、生きるも死ぬも一人でしょ。

天皇陛下が約束したんだ。

皇后陛下は支えだった。

――いらっしゃる3日前くらいに伊勢に行ったんだけれどなんか空気が違ったし、いろいろ準備をしていた。

ざわめいていたと思うよ。

みんな人間も大変だろうけど、神様も大変だろうな。

――人間は掃除していたよ(笑)。神道は一に掃除、二に掃除だそうです。

 

神道は宗教ではない

 

―ーところで神道って宗教ではないの?

宗教ではない。契約だ。

神様との契約。

とても強い、人間のルールとか関係なく、自然界のルールとしての契約。

一個人としての契約。

「自然」と書いて、カミ(神)と読むんだけど、自然界のルールに於いての契約だ。

天皇さんがね、人の代表。

 

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私たちができないことを天皇さんがやっているんだ。

「私」というのを置いてやって頂いているんだ。それを思うとすごいことだ。

だから代表なんだ。代表が変わることはない。名前が変わることはない。

天皇は天皇という名前が続いていく。

 

代表者は人間だから老いるから変わるけどね。今度は若いのがなるんだ。神様から見て若い。

皇太子の時の感覚と天皇になった時の感覚は全く違う。

見えるものが見えるし、見えないものもより深く見えるだろうね。だから苦しむんだ。

――皇嗣(こうし)というのは皇太子とは違うんですよね?

違うね、でも見習いという形になるんだね。

――次の悠仁様が皇太子になるんですね。

どうかな。時代は変わるから。

愛子様と悠仁様とが一緒に、男女の代表としてできればすごく喜ばしいことだと思う。

要するに男の代表者としてできること、女の代表者としてできることは違うから。

 

天皇のシステム、代わりのいない天皇陛下の大切な役割が語られてゆく。

 

地球人の代表として

 

――それは新しい形になるの?

新しい形というより、感覚が変わっていくから、カテゴリーが変わるんじゃないかな。

人間はパッパと変えていかれないからね。

――それは見た目は天皇と、愛子様は神宮の斎主になると私は思っているんだけど、そういう形にはなったとしても、役割分担は…。

そう、役割分担、力関係は同じで、同じ天皇という形、感覚は。そう言わなくても神様から見た目でね。

確か(歴史上に)1回はあったはずなんだ。

女の人が天皇になって、男の子が出てきたときに一緒にってあったはずなんだ。まだ「みかど」と言われている頃。

ただ、天皇は天皇、巫女は巫女であるから。

――その役割分担の内容は決して表には出ないよね。

出ないと思う。

――次の天皇が即位した後、その次はどうなるのかなあ。次の天皇は例えば20年、秋篠宮で50年、これは父子でね、そう言っている人もいたけど。(私たちは)生きてないからわからないねえ(笑)。

人間のルールと神様のルールは違うから、ダメなものはダメとパンと弾かれるからね。

日本の大神様たちは日本だけではなく、地球を考えているから。

その国の神様はその国の事しか考えないけど、日本の神様は地球から見ていって、ではこの役割は何でしょうって考えるんだ。

――ってことは日本は地球の中心なんだ。

もちろん。

――神道だと、神、自然の神様と人との契約だとのお話でしたが、その人の代表が天皇。このシステムは日本以外ないんですか? 天皇の代わりになるような人はほかの国にはいないんだ。

もちろん。

なぜそのシステムが作られたか、

なぜそのシステムが必要としたのかだ。

――その話はちゃんと詳しく教えてほしいね。簡単には難しいだろうけど。

ただ、(天皇が)代表であるということ、人々ができないこと、身をもって、身を挺して行っておられるということ。

それから、神と神を結び付けたり、神と人とを結び付けたり、もう、祈り、祈り、祈りだからね。

 

そのシステムを作るということは代表という意識、認識がとても強い。

地球にいる人間の代表なんだ。

日本の代表ではないんだ。

 

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危機の時代ー自分の人生、自分で選び、味わい尽くす

 

だからね、例えば、どこそこで地震がありました、テロがありましたって。何十人亡くなりましたって。生きた者も死した者も。

それと同じように嘆き悲しんで、同じように祈りを捧げるんだ。

日本で起きた地震の時も同じ。海外でも対岸の火事とは見ない。

だからきついんだ。

それを知っているそれぞれの国の代表の方もいるわけですよ。

 

天皇が日本だけでなく地球にいる代表であるということ。神と神を結び付け、神と人とを結び付け、祈り、祈り、祈りの連続である。海外の地震、テロでも同じように嘆き悲しみ、同じように祈りを捧げる。そうした過酷な立場であることを知っているそれぞれの国の代表もいるという話から。

――イギリスは(そのことを)知っているよね?

イギリスだって王族、イギリスの国の代表となっているけど、やはり祈りを捧げることは、違う形だけれどあるから。見せるということで。

ある意味お人形さんになるっていうことをわかっていてなるからね。それはどんなに大変なことなのか。

 

今回(天皇陛下は譲位によって)、ほんの少しの間だけど、人に戻るわけだよ。

(神との)契約を移行するわけだよね。現天皇は。

なるべく長く過ごされて欲しいけれど、さてどうだろうかっていうのはあるよね。

でも、ゆるりと過ごして欲しいなと思うよ。それほど過酷だから。

 

で、それを(ご本人が民衆に対して)過酷だと言うわけないじゃない。

だからこそいろんな人がその思いを汲んで欲しいなと思う。誰を責めるわけでもなく。

――なんかいろいろ感じさせられますよね。

なんで感じさせることができるのかって、それが真実だから。

――テレビのインタビューとかで天皇皇后両陛下をじかに見て、光っているって言ってる人が何人かいたけど…。

光っているんだよ。文字通り光っているんだ。和魂と一緒よ。

なんでそこにいらっしゃって立っているだけで存在感があるかって、それだけの重みがあるからだよね。

――それは本当にすごいものがあるね。「人」じゃない感じだね。初めからそうではなかったですよね。美智子様も。いつごろからそんな凄みが出てきたのかしらね。

いろんな苦しみ、悲しみも含めて経験して、こういうものなの、私はこれしかできない、でも私はこれができる(という心境)になった頃からだろうね。

支え合っていてね。

――(夫婦で)喧嘩とかしないんだろうなあ。

喧嘩する暇がないんだ。その時間がない。

その時間があれば二人でいる時間を慈しめたらいいと思っていらっしゃる。

いってらっしゃいませ、お帰りなさいませと言ってくれる人がいるということがどんなに凄いことかというのを知っていらっしゃるんだよ。

――やはり住む世界が違う。

少しでもそうなればいいよね。亭主元気で留守がいいではなくてね(笑)。まあ、それができる幸せ(もある)

――まあ、こんな私たちにお気楽な世界を支えてくれているたくさんの人たちがいるわけで、その一番上に天皇陛下がいらっしゃるということだね。私は伊勢神宮に行くと、こんな大きなすごい神様がここにいらっしゃるなら、自分の悩みもこんな悩みだけど安心して悩もうって思うのよ。

だから安心して悩めるんだよ。天皇さんは自分の悩みなんか悩まないよ。そんな暇はないから。

でも人の悩みは真摯に聞くよ。

――次の天皇も初めから今の天皇と同じにはならないかもしれないけど、大丈夫だね、きっと。

そこに「在る」しかないからね。

――皇太子、週刊誌の見出しだけど、大学時代コンパで池に落とされたとかあった(笑)。

人の世界を思う存分味わうためにはじけるんだよ。

(ゆくゆくは天皇となって)「違(たが)える」ってわかっているから。

違えなければならないし。

生きている世界という部分では心底思うだろう。それはきついよ。

――日本人も気持ちとしてやはり応援したいよね。

応援できることは祈りを捧げることと、自然に対して敬意を払うこと。

まあ、私は思いっきりダメだと言ったけど、地鎮祭をしないとか、自分が買った土地だから好きにして削っていいとか。

地鎮祭をしないと祟り神が来るから、もし自分が関わるところなら地鎮祭をして下さいって言っていかなきゃいけない。

特に今の時代は。

良いことも早く来るけど悪いことも早く来るんだ。

(2019年4月)

★これまでの700件以上の投稿記事から、テーマごとにまとめたページを作りました。随時、追加予定です。

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