天皇陛下が伊勢へ
伊勢に鏡があるから、三種の神器がそろったね。
――揃ったことに意味があるんですか?
揃って伝えることに意味があるんだよね。
天皇陛下が伊勢まで持って行って見せて、誓いを立て、今の退位と即位の流れの報告。
こうやって行きます、という誓いだ。
なんでバラバラに(伊勢神宮にお参りするときは天皇陛下と皇后陛下が別々にお参りした)行ったかと言ったら、「個」という者だから、生きるも死ぬも一人でしょ。
天皇陛下が約束したんだ。
皇后陛下は支えだった。
――いらっしゃる3日前くらいに伊勢に行ったんだけれどなんか空気が違ったし、いろいろ準備をしていた。
ざわめいていたと思うよ。
みんな人間も大変だろうけど、神様も大変だろうな。
――人間は掃除していたよ(笑)。神道は一に掃除、二に掃除だそうです。
神道は宗教ではない
―ーところで神道って宗教ではないの?
宗教ではない。契約だ。
神様との契約。
とても強い、人間のルールとか関係なく、自然界のルールとしての契約。
一個人としての契約。
「自然」と書いて、カミ(神)と読むんだけど、自然界のルールに於いての契約だ。
天皇さんがね、人の代表。
5年前に遡るメッセージであるが、譲位が決定され、令和の時代となるこの数年間を考えてみたい。天皇陛下の譲位から新天皇の即位への流れが単なる制度ではなく、天皇が神々との契約を代表する神官という立場として考えるきっかけになる。 […]
私たちができないことを天皇さんがやっているんだ。
「私」というのを置いてやって頂いているんだ。それを思うとすごいことだ。
だから代表なんだ。代表が変わることはない。名前が変わることはない。
天皇は天皇という名前が続いていく。
代表者は人間だから老いるから変わるけどね。今度は若いのがなるんだ。神様から見て若い。
皇太子の時の感覚と天皇になった時の感覚は全く違う。
見えるものが見えるし、見えないものもより深く見えるだろうね。だから苦しむんだ。
――皇嗣(こうし)というのは皇太子とは違うんですよね?
違うね、でも見習いという形になるんだね。
――次の悠仁様が皇太子になるんですね。
どうかな。時代は変わるから。
愛子様と悠仁様とが一緒に、男女の代表としてできればすごく喜ばしいことだと思う。
要するに男の代表者としてできること、女の代表者としてできることは違うから。
(続く)