今の言葉では表現できない
――今の日本語にはなくて、表現で時々困ることはある?
表現の方法がわからないことはある。
私自身が日本語があやふやなことがあるから(笑)。
昔の言葉と、今の現代の言葉とはかなり違うのね、発音とか意味も違う。
――それは昔生きていた人の意識がしゃべるの?
江戸ぐらいだと私の意識ではないでしょうか。
江戸の言葉は違うでしょ。
――メッセージを伝えるエネルギーが、地球の大気だと言うときがあるよね。そういう時は言語的なものではなくてイメージなの?
そう。そしてみんながわかりやすいことをなるべく選ぶ。
「大気」ならみんながわかるよね?
――都度都度、脳みそで変換する苦しさはないんですか?
変換という意識ではなくて、逆に楽しいかな。
それも勉強になるでしょ。
――じゃあ、今私が話しているみたいに思っていることを言葉にする流れと同じ感じでしゃべっているのかな?
ある部分は。
「わこく」は表せない
――これまでで印象に残っているのは、倭国の「わ」は違うって。それは昔の認識なんですか?
昔の漢字も、昔の文字もちがうでしょ。
今だと「わ」にいろんな当て字で使っているけれど「わこく」という時に頭に浮かぶのは、マル(〇)なんだよ。
〇だけで「わこく」って。
今で変換すると、円。
――そうか、漢字もないから表現に苦労しているということなんですね?
でも「わこく」といえば、音としてはわかるでしょ。
――言葉を聞いて、それを文字にするときにどうしようかなって思う時があるよ。
だから、向こうに任せる時もあれば、向こうがこっちのここを使って表現するときもあるんじゃないかな。
――不思議だよなあ~。
――あの、10年話を聞いて、その根本的なところをいきなり不思議だなあっていうのも(笑)。
(続く)