行動するときがその時
あなたがたが行動をしようと思った時が、その時だ、と思うことだ。
一分一秒違えずにその時が来たと思うべきだ。
その瞬間、自分自身の感覚を100%信じることができるよ。
―逆に100%自分自身の感覚を信じることができないと、その時、動きにくいよね?
その時はすべての人に平等に訪れる。一分一秒違えることはない。だから全ての人は完璧だ。
―だとしたら「私なんか…」とか、迷っちゃう、とか言ったらもったいないか。
回り道をしたい人もいる。経験をするために。ホントはそれを恐れていて、そこに辿り着きたくないのに過程の旅をしたいので追い求める人は多いよね。
―厭味ったらしい言い方だね(笑)。
今までの人はそういう人が多かった。でもこれから出てきている(=生まれてきている)人たちは本当に自分自身を知りたいという人、理(ことわり)を垣間見たいという人が多くなったように見える。
―先ほどの解説をすると、すごいものを追い求めている自分がいいと思っている人たち、でも最終的に行きつくのは自分自身を見なきゃいけないところなんだけど、それは怖いから逃げている人たちだ。
本当は辿り着きたくないんだ。
だから言い訳をしたり、そことはちがう答えをもとめて、その違う答えを言ってくれる科学者とか、大学の先生とかそういう人たちのところへ行くんだ。
―自分探しをし続ける。
己の選択と自己責任と経験、そして完璧でなく作られた人間とは? 激動期を生き抜く上でも多くの示唆に富むメッセージだと思う。 真の自由 ――「選択」が大切というのは、最初はピンとこなかったけど。ここ3年は[…]
自分探し、とは
「自分探し」といった時点で自分がいないんだよね。そういう人にあなたはそこにいるでしょ、というと、その言葉は聞き逃すんだ。
そこにそのままあることが真実なのに、その場所にいてもいないと思い込んでいるので、行動しているのは自分なのに、歩いているのは自分なのに、こちらにいると思えば行き、あちらにいると思えば行く。でもいないから永遠に続く。
その旅自体はおもしろいんだ。でも、答えを知ってしまえば旅が終わると思い込んでいる自分がいるんだ。新たな旅が始まるだけなんだけど。
―ふらふらしているのを自分探しの旅と言ったらカッコいいしね。
自分探しをしている人に赤ちゃんをみせてあげるといい。赤ちゃんはただそこにいるから。でも、それでも耳を通り抜けるんだろうけどね。
自分の見たいものしか見ないし、聞きたいことしか聞かないから。でもそれが難しい世の中になってきている。人間はそういう人であろうと、どんな形であろうと好奇心を止めることはできないよ。
なりたい自分になる?
―自分自身を探す、というのも好奇心?
反面、自分ではない自分になりたいというヒーロー願望だろう。
正当に評価されていないと思い込んでいる。正当に評価できる人がいるのだろうか。
自分自身を正当に評価できないのに、人が正当に評価できるわけがない。
どういうレベルの評価が欲しいか。弱さとか、果敢なさとか、穢れとか、清らかさとかを自分自身の中で厳しく選別している方はおられる。でも往々にしてそういう人は謙虚だ。
―条件付きだったら、評価できる。もしこうだったら、自分を認められるとか。
だから、そうなれないと絶望する。絶望は希望の種だけどね。
―ここ3年で変わっていくというのは皆感じている。その前にこういう勉強ができるというのはいいね。今の若い人でもレベルの高い人もいる。そういう人の言うことを謙虚に聞きたい。
なにをもって大人?
どこを持って大人とするかを今一度検討するといい。昔は働き出したら、半人前とか、でも大人とみられる。
―自分自身で選択ができ、責任を持てるのが大人…だとしたいね。
(大人か子供かは)自分の中の一つの選択肢を見るためのものとして、考えてみると見やすい。選択するときに大人とか子供とか。働かざる者食うべからず。自立できないでいる人は前からいたが、それが見えてきたから、考えてみるといいよ。
―昔は書生さんとかいて、結構よかった。ある程度社会が認めていたのかな? 仕事を辞めて何もしないでいることが不安だという人がいる。所属がないと不安なんだ。
どこに自分を置くのか、自分のアイデンティティーは。定年退職をした人がその後迷ってしまう。仕事を本当の意味で一生懸命やっていた人はすんなりと行くんではないだろうか。
仕事を逃げ道、口実にしていた人は苦しいだろうね。
今の男の人は暇を遊ぶことを知らない。
―定年退職後が長い。その人たちはある意味「資源」。今この会で勉強していることはそういう人に入っていかないかな。
やっている人はいる。若い人でも入っていく人はいるね。
(2014年11月収録 この記事は3年前に掲載した内容のリライトです)
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