―今日は「われわれさん」の質問に答えましょうと前回話していたんだけれど…。
まず一つ質問。
人は「シンプル」に近づけました?
――…。
――みんな固まっているよ(笑)。「人」っていうと、人類全体とするのか、個人個人なのか、ここにいる人たちなのかで違いますよね。
まあ、ここにいる人々、でもいいし。
なぜかシンプルでなくて、答えを求めながら、答えのないものに対しても、(質問を)作りながら、追求する癖があるみたいだから。
シンプルにいけば、自分の中の答えが出てくる、作り出したり、見つけたりではなくて。それぞれの答えでいい。答えがあるのだとすれば。答えがないというのも答えだ。
シンプルになれましたか、という質問。
(出席者各自が回答。)
――なってきていると思います。
――シンプルにしたいと前よりも思うようになりました。考え方や、行動も身の回りのことも。まあ、年齢的なものもありますけど(笑)。シンプルに生きたいなあと思っているし、ちょっと心がけていると思う。
――どうでもいいものはどうでもいいやって。本当に大事なものだけ。コロナのせいもある。
――そうだね。コロナで強制的なところもあったね。
じゃあ一理あったってことだ。まあ、コロナだけではないけどね。
――いつも言っていたことで、(世の中が)わかりやすくなってきたとか、見えやすくなってきたというのは、ものすごくよくわかる。
おもしろいことにシンプルになり切れない人はイライラしたり、ギスギスしたり、急に怒ったり、っていうような事例が多く出てきたような気がする。
――「諦め」っていうこと? それがシンプル?
いや、あきらめとは違う。シンプルは、物事を見て、一番単純に見やすいことはどこだろうと探ることだけれど、あきらめは「あ、いいや」って手放してしまうことだから。全然違う。
――諦めない人がイライラするのかしら。
あきらめないというよりも、固執するほうだよね。
なぜうまくいかないのだろうか。
でも、うまくいかないのは、その人のカテゴリーに入る行動を周りができないというだけであって。
駅や、買い物の場所で怒鳴っている人がいたり、待ち時間を待てない人がいたり。
それが如実に見えてくるようになったよね。
シンプルになってきた人々
それと反対に、もうひとつは、「いいんじゃないの。それもあり、これもありで」って、待っていたらいずれ着くよっていう人が増えた。
答えが出なければ、それなりに今出せればいいんじゃないのっていう人も出てきた。
そしてこうあるべきだとかを強要しない人も増えてきた。
それは単純にではなく、シンプルになったんだと思う。人たちが、進化、とも違うけど、自分の力を120%出せるような方向に行っているんじゃないかなと。
それはとても喜ばしいことだ。
イライラしている人々
ただまあ、イライラしている人は今後どうなるのかなっていう観察は続けていくみたいだけど…。
――この前、コロナになりやすい人、重篤化しやすい人は、感謝が足りない人だって。
細胞もイライラしているからね。壊れやすくなる。免疫力が下がる。なんでも人のせいにする人。こうなったのはこのせいだとか。
そこでも答えを求める。こうならなかったのはなんでだ。こうであるべきなのになんでこうならないとか。男女問わず。
往々にして、(本人の)正義の名のもとに声を荒げたり、強要したりが多いよね。
(2020年10月)
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