「さきがけ」が生まれてくる時代

見えないものが見えたり、感じられたりする子どもたちが増えている。そうした子どもたちがただの「変わった子」ではない時代が来ているようだ。

――友人の中学1年の子供が見えたり聞こえたりしてることをお母さんに初めて告白したそうで、ちょっと後で話を聞いてね。

学校っていろんな人が集まっていて、良い思いも悪い思いも集まるところでしょ。先生の思いもあるし、多感な時だし。

そういう能力を持っている子供たち、大人もだけど、それで自分は異常だと苦しんでいる人たちを手助けすることをやりたい。対処の方法を伝えたい。

一番はおかしくないよと言いたい。それはひとつの能力なんだよと言いたい。

今、そういう人が増えているんだ。

――今日はこの方向に話が来たね。(さっきお話した)その子、授業中もぼーっとしちゃっているんだって。だから成績が悪くて、と。

それは自分を守っているんだ。きついと思うよ。

私は(子どもの頃)黒板が見えなかった。光が見えたり、変なものが動いてたりね。

(の世の中)、途中から見えたり聞こえたりし出して、それが障(さわ)りになって自分はおかしいんじゃないかと引きこもりになったりする人が増えている。小さい時にはわりとそういうことがあっても、大きくなるとなくなるとか、人に言わなくなるとかね。

この能力って女系で遺伝するんだ、お母さんがそうだと子供の男女関係なく出たりする。また、日本の場所によって多かったり少なかったりするようだ。

――どの辺が多いんですか?

東京を真ん中にすると、そこから西側が多い。北海道は少ない。

――そういう人の人数って増えてるんですか。生きにくいでしょうね。

増えてくると、そういう話がしやすくなるっていうのはあるかもしれない。

――そういう人が3人集まっていたとすると見えているものって同じなんですか?

例えば、見えているものが人の形だとすると、人の形は同じだけれど、ある人は怖く見える、ある人は細かく見える、ある人はぼんやりとエネルギーが見える。

その人の持っているスキルによって違う。言い方も変わる。

――そこのところが見えない人にインチキだと言われてしまうところだね。

ここには何かがいる、存在する、ということについては一致するよ。見え方が違うかもしれないけど。

――そういえば、友人の子供の小学校の時のクラスで、音が全部聞こえてしまうのでヘッドホンをつけている子がいたそうです。私たちは人の話とか選択して聞くけどそれができなくてみんな同じレベルで聞こえてしまうみたい

――人の思っている声が聞こえてしまうからヘッドホンをして音楽を聴いてごまかしていた。だからぼーっとできない。寝る時もずっと聞いていた。人の思いとかが音と一緒に聞こえてくるので、耳がおかしいのかと医者に行ったけどだめだった。治ったのではなく、自分で調節するようになった。

私たちは「スイッチを切る」って言うけどね。

私たち(=見えないものが見える私たち)が一番注意しなくちゃいけないのは眼鏡を取った時。

眼鏡をかけているときはそれに頼って見るでしょ。

でも眼鏡を取ってもハッキリみえるものはあれ~?って。普通眼鏡をとればぼやけるけど、それでもはっきり見えるのはね。

おかしいでしょ。夜、真っ暗な中でも光ってよく見える人とかは確実におかしいんだから(笑)

――以前障害児の男の子でずっと耳をふさいでいる子がいたけど、聞こえちゃっていたのかな?

だから、聞こえるんだよ。

――やっかいだよね。で、そういう人たちはもともといたのか、増えているのかな?

増えてる。私は「さきがけ」なの。わたしがここにいるということは出てくる時期なんだ。だから否定している人たちは苦しくなるんじゃないの?

――今本屋さんで売れている「かみさまは小学5年生」(すみれ著 サンマーク出版)とかいう本。以前話題にしたよね。

あれもさきがけだ。うちらの後。

なんでそういうことをしなくちゃいけないか(=そういうメッセージを伝えるか)というと、みんなが忘れているからだよ(怒)

(2018年7月)

 

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