鏡の役目
――子供のころ、12月31日の新しい年が明ける12時ごろ、大根につまようじを刺してそこにろうそくを立ててたくさん並べて「悪魔祓い」をやっていた。玄関のたたきのところに水を流した後に並べて。水に濡れてるのでろうそくが水に映っていて、おもしろかったなあって…。
――ちゃんと風習を伝えていていいですね!
厄払いとか、亡者払い。亡霊は水に映らないから、そういう鏡のようなものを嫌うんだ。
それで、新しい年になるときに、隙間ができるから、水祓いとか、厄払いとか、そういうことをやる地方もある。
鏡に映すということを嫌がるから。
――私は新年を迎えるために蝋燭(ろうそく)を灯しているのかと思っていたら、いとこが「悪魔祓い」って言っていた。
(笑)たぶん厄払い、水祓いだね。
12月31日は神道では大祓いだよね。また、日が変わる、太陽が沈んで、また昇るということで、鏡を置くところもある。
――鏡ってすごく大事にしましたよね。
そうそう。だから例えば合わせ鏡にならないようにとか。
――伊勢神宮のご神体は鏡だしね。アマテラスが天孫降臨の時にニニギノミコトに私だと思いなさいって渡したのは鏡だね。
鏡は道になる
――鏡には昔はカバーがかけてありましたよね。
よく、よそのおうちを見に行く時に、今の人は知らないから鏡にはカバーをかけてねと言うんだ。昼間はいいんだけれど、道になるんだよ。霊道(霊の通り道)ではなく、鏡の道、学校の怪談にもよくあるんだけれど、時間によって鏡は開きやすいんだ。
――何かが、違う世界が、開いちゃうんだ。
だからいろんな所作の時に鏡を使うんだよ。夜鏡とか。神様がお映りになるとか。神聖なものです。あのね、光が強ければ強いほど、闇も強くなるんだ。
――鏡ばっかり見たらバカになるって言われました。
そう、魂を取られる。
――知らなかったです~。
(2022年1月)
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