夢は幽体離脱
―夢かどうかわからないけど、夢の中で自分を見ることなかった?
―え、ないですよー。
それは身体から離れるから。幽体離脱。だって身体から出て「夢殿」に行かないと。
それは自分が安全だと思うところで遊べるということ。夢ではない。
夢の認識、肉体の夢は肉体の夢らしいものが出てくるよ。小説読んでいたらその小説のような事柄が出てきたりとか。
―おいしそうなものがたくさん並んでてさあ食べようというところで目が覚めるとか(笑)。
お手洗いに行きたいのにお手洗いが見つからないとか、それは肉体のSOSの夢だよね。
過去生の記憶
―以前テレビで過去生を覚えている子供のことを辿っていったら本当だったというのがあった。
それはざらにある。向こうでスープを飲んでないか、湖をくぐってないか。
―それは前世を忘れるスープ? 生まれてくる前に忘れるためにスープを飲むんだ。
私はそれを回避したので…。
―あなたはいつも特例なんですか?
特例ではなく、あのねえ、そこがもう、何々をすると何々だということに縛られているの。特例とかではなくてね、やりたいからやるの。
そうするのが自分にとって一番良いと思うからやるの。そして諦めない。そうするとルートが出てくる。そこへ突撃する(笑)。
なんとかなるものだ。だって向こうは何でもあるから。それを信じ抜けるかどうかだ。
―こちらの世界でそれをやってもむずかしいかもしれないけれど、あちらはそれがやりやすいってこと?
うん。だからそういうものを信じ抜けるものが強い。
思い出したくない過去生
―過去生をたどれるんですか?
たどれるけど、めんどくさい。ビデオのテープを巻き戻しているようなものだ。終わったことではあるから。
ただこの世界で使えそうなもの、こういう経験をあの時にしたから今使えるかな、こういう認識は今使えるかな、ていうときにはたどるけど。
それを踏まえての経験だから、経験は向こうに行って整理します、またこちらに来ます、その時に向こうの経験ももって来れるんだ。
―なかなか経験を思い出すことってないよね。
あのね、勧めはしない。いい経験だけならいいけど、ほぼきわどい経験だったり、残酷な経験だったりするから。
―今の世界ですらひどいことがいっぱいあるのに、それよりも前ならさらにだよね。
今の認識常識では通用しない経験もあるから。
―ポンペイの噴火で死んでいる経験もしてるみたいだから…。
あれは思い出さないほうがいいよ。ほとんどガスと熱波で死んでるから。熱波だよ、熱波がバアーっときて窒息するんだからね。
―それは記憶を持ってないほうがいいですね。
知るとか、認識するとか、覚えているというのはそれをも含めて覚えている。
たぶん並みの精神的なものでは崩れてしまうものもある。いろいろなことで割り切らなければね。
だから、今の自分にとって、一番最高傑作なわけ、この身体が。その身体が。この世界での、認識をするのに、生き抜くのに。
―今までの知恵というか、経験したものが全部詰まっているの?
全部詰まってるの。一番わかるのは、私はピアノが弾けない、でもあなたは弾ける。ちょっとやっただけで弾ける、または全くちんぷんかんぷんなのは、過去にその認識コードを持っているかどうかだ。身体は覚えているんだよ。
―それはありますよね、人は才能と言って片付けているけど。
そういう認識コードは、頭はストッパーをかけるんだけれども、身体が覚えているからちょっと聞きかじっただけでもできたりする。
―人は才能と言って片付けているけど、過去生の認識コードをもっているかも影響しますね。
そういう認識コードは、頭はストッパーをかけるんだけれども、身体が覚えているからちょっと聞きかじっただけでもできたりする。
―自分の経験したことはすっとできるし、そしてそれに縁ができるでしょ。
縁がある。
その認識コードを使って身体がやるときには、同じ認識コードを持った人が集まる。音楽家には音楽家たちが。研究者には研究者が。
それはなぜ? 認識コードがある者たちは惹かれあう。特性として。
そして必要な時に必要な認識コードがくるんだよ。それは自分が理解できるときに来る。
それが一番強いんじゃないかな。人間は特に。
人間はなぜか答えがあると思い込むけど、ほぼない方が多いから。答えに行きつくまでのプロセスが長くあるだけであって、なかなか、この答え、あの答えってないじゃない。
それは感覚機能が違うからだよ。同じように見ていても、私はただ食べ物があるという認識コード。でもある人はこれは食べたいな、おいしいんだよねとか、同じものを見ていても違うんだよね。
人は自分が見たいもの、聞きたいことしか見えないし、聞こえないんだよ。普通は。
ただ、その認識コードを広げたいのなら、あるまま、カメラみたいにジャッジメントしないで周りを眺めなさいということ。
違和感を感じたら、違和感が何なのか諦めずに探ること。それは怖いとかではなくてね。
(続く)
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