社長は孤独
（社員が社長を選ぶ時代、社長も、社員に社長にしてもらっていると自覚ができる時代、という話題の続き。）
昭和の時代はこの社長についていきたいというのもあったよ、尊敬しているというのもあった。
――カリスマがいて、引っ張っていく、みたいな。
そう、でも今はカリスマがいなくなった。
――確かに力があって尊敬できる人がいたとしても…。
それだけでは長く続かない。
（会社の規模が）大きくなればなるほど。
――この人に付いて行くというのが、依存ではなくて自ら選んでついて行くになってきた。
そう。そして、選ばれるように、頑張るのが社長。
だから社長は孤独だし、エンターテイナーになるし。
社長になる人はエンターテイナーの要素を持ってないとなれないよってこと。
――わずかな経験からだけど、ちゃんと会社を続けていく社長ってそれなりのオーラがあって、会社を潰しちゃう人って覇気がない。
そう、ない。
だからね、そこの部分でもう、その時代になった。
――ハッキリし出したってこと？
そうです。選ばれる時代と、選ぶ時代。
――偉い人は孤独感を持ってるなって感じがする。
――基本的にトップは孤独ですよ。
孤独に愛されなければ、トップにはなれない。
カリスマ性も出ない。
その孤独をいかに友として、遊べるか。
――孤独であるということは、自分がないと耐えられない。
孤独というのは悪いことではない。
一人でいることが孤独ではないから。
独り立ちすること
それを見て頑張っているなと思った社員、もしくはその周りの人が盛り立てるんだよ。
おもしろいのは何か自分に起こった時に、こんなにみんなに好かれていると思わなかったってなる。
――孤独でいたと思ったら…。
そう。そういう時代なんだよ、今。
――見ていて気持ちのいい人はそういう人だよね。
だからこそ、見ることが必要。そして聞くことも必要。
――自分の感覚を信じたほうがいいんだね。
信じ抜いた方がいい。
人は言い訳をするし、美辞麗句もいえば、嘘をつきたくなくても、嘘になっちゃうときもある。
だからそれをひっくるめたうえで、ジャッジメントではない選択を自分に持っておけばいい。
だから割り切りなんだ。
――すごく自分自身を育てないとね。
そうです。今まで周りに育てられ、周りを育てて、今度は自立なんです。
――なるほどねえ。
立つだけでいいの、何かやるとか要らないの、そしてそれを認識すればいいの。
立ってるぞ！ 自分の足で立ったんだって。
立った時に、あ、いる、いる、いる、でいいわけ。
信頼できるものの、そばにいればいい。それが友人であれ。
―― 一番大事なのは自分自身を信頼しなきゃいけないんだよね。
自分自身を嫌わないことだ。
――自分自身を嫌わないこと？
――（自分を指して）まあ、しゃーないよ、これは、って思うんだよ（爆笑）。
――自分は取り替えられないからね。
その身とその体で生きているわけだから。
他者基準から自分基準へ
だから、どう見られるかより、あなた方が他者をどう見るか、になったわけ。
――なるほどねえ。
そして、大概の「？（なにか変だな、おかしいな）」っていう思いは、ジャッジメントではないよ、合っている（笑）。
確認しなくていい、合っているから。
――他者基準で生きるか、自分で生きるか。
（昔は）他者基準でも生きられたわけ、でも今自分で生きていけば。その時代が来たんだよ、もう。
――わかる、わかる。
――さんざん訓練積んだんだよ、この3、4年間。この話はすごくすっきりしますね。
だから自分で動けるんだ、自分で動いていいの、興味のある所、興味のある人、興味のある場所に行けばいいの。
それにお金がかかるのなら、お金を稼げばいいし。
そのままタダで行けるのであれば、自分の足で行けばいい。
このために行くって思わないで行けばいい。
――身体が動くように動く？ 目標がなくて？
目標は自分が動くこと。
そしてなんの琴線に触れてどうやって動きたいのかは動機になるから。
これだから行ってみよう！ ではなくて。
こうしたいなあ、ああしたいなあ、そうしたらここへ行くのがおもしろいかもって。
だから動いてもいい時代が来たんだ。
面白いのは周りを巻き込め。
適材適所があるから、車を運転するのが好きな人は運転すればいいし、場所を検索するのが得意でこの場所いいみたい！ って言う人は検索をすればいい。
それを罪悪感無しでやること。
それはみんなが集まろうと、一人で行こうと、三人で行こうと、楽しくやればいいだけ。
その楽しさの答えで、温泉があったり、山があったり、見る場所があったり施設関係があったりするわけ。それでいい。
昔はこの施設に行くからこういう準備しよう。
プロセスが先。プロセスやっていれば答えがここ。体現すればいい。
（2025年3月）
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