腹を割って話さない
おもしろいのは、最近は群れたがらないところもあるみたいだね、人間は。
私のこの意見がいいと思う人は(集まれではなく)、まあ来て、来て。
そのかわり、寛容がない。
――ひとりが面倒くさくないなあと思うことが多くなってます。
でもひとりだと、疑問符が出た時に、なかなか進めなくなる。
(社会構造、既得権益、固定観念等、オールドメディアもか)いろんなものが壊される時期だ。
――本当にそう! 何がどう壊されるか、どう壊れていくか、どうなるか。
ただし、壊れる、壊れて大丈夫なものというのは新しく生まれ変わることができる。
――壊れちゃって壊れちゃったまんまのものはそのまんま?(笑)
というよりも、壊されもしない。興味を無くす人たちのほうが増えるから、放置される。
――そうでしょうね。
壊す、価値がない!
――例えば、倒産しましたというと壊れたと思うけれど、そうじゃなくて止まっているだけとか。
本人たちは止まっていると思っていない。
なぜなら、イエスマンだけ。NOを言えない。疑問符がない。
――そういうのってそのうち勝手に壊れるけどね。
壊れるというよりも、行き詰る。
でもマンガみたいに、テレビみたいに、最後にパ~ンってこないから。もう興味持たれてない(笑)。
――それも不幸だね。そのほうが不幸だね。壊しに来てもらえる方がまだいいか。
ただし、それぞれの正義は生きるからね。
――そうすると、ここからそっちは違う世界になっちゃう。
だから足掻(あが)いている者は誰かを引きずり降ろそうとする。
その時に自分の決めた自分の、周りは関係なく、動機とか、とても重要になる。決めさせられたものではなく。
――人と触れるのが怖くなった、というか面倒になったことが前よりも本当に増えて。いいのかなって…。
だから逆に言うと自分の動機において、どう割り切れるのか、だけ。相手もそうだよ。
昭和でいう「腹を割って話す」は、なくなったでしょ。
――聞かないですね。それをしなくなった。
――私もしなくなりました…。
腹を割って話そう、よりもここの部分はこういう意見をもっているから話せるよってなっちゃった。
でもそのほうが相手にとっても自分にとっても楽。そしてわかりやすく。
――どうしてなくなっちゃったんだろうって思ったことがある。
自分も踏み込んでほしくないし、相手も踏み込んでほしくないという状況が増えたから。
――それはコロナから?
――中に入ると人の琴線に触れちゃうみたいな…。
それはコロナからじゃないんだ。コロナが終わりました、そこから半年ぐらいしてからだね。
本音で議論しない
それはなぜかっていうと、コロナでいろいろ壊されちゃったでしょ?
それを自分でまた構築するにあたって、いろんなルールが変わっちゃったでしょ。
自分がそのルールにおいて、わかるルールと理解できないルールができちゃった。
それだったら離れて見ている方がいいなという。目線を一緒にするよりは。
この目線だったら一緒になるけど、この目線は違うよ、とある程度割り切ったほうが自分の身も、周りの身も守れると感じたんじゃないかな?
――私、自分が年を取って考え方変わったからだと思っていた(笑)。
――私も以前は、一杯飲んでみんなで話そうかってすぐ思っていたのに、今は全然思わない。
――え~! やっぱり。
逆に言うとおもしろいのは、お酒の席で話す内容は楽しい内容だけにしようになっちゃった。
――議論しなくなった。
テーマを決めたりするんだけど、どこに遊びに行こうかとか今度の休みに何をしようかとかという風になった。
要はそこで議論しない、自分の心の中を吐露しない。
それが大丈夫なところが、なくなった。
――確かに。じゃあ、あんまり言い過ぎないように、となった。
言い過ぎないようにではなくて、ここの線だったら、今の色に合うよねって。お酒を飲んでいるとどうしてもタガがはずれるじゃない。それがお酒の席だから。
だから、過去のものだと思った方がいい。
お酒を飲まないで、例えば食事、パーティの後とか、そういう部分で議論するのはいいけれども。できるならば。
議論というものを、怖がる人が増えたから。
要するにこうやってもどうせ自分なんて、という人と、ここで議論してもおなじような友人同士に戻れるだろうかとか。
――私もそれを思うともうこれ以上話すのやめようかなって。
前はそれをやってもここで終わりよって、意見が違ってもそれぞれの部分で楽しかったねで終わることが引きずる人が増えた。
――なんでだろう?
反応ができなくなった。動機を持つ人と持たない人に分かれてしまった。
――相手も引きずっても自分も引きずっているかもしれない。同じ現象が起きてる。
この会でお酒を飲んでわぁ~っとやっても終わるよ。そこの安心感はある。
だけどそういう気骨のある動機を持てる人が減った。
――なるほどね、すごい納得しました。
(2025年3月)
少し哲学的な内容でわかりにくいかも知れないが、人でも国でもみな、自分こそが正義だと思っている矛盾があることを考え方のスタートとしたい。あの国こそ悪だ、と私たちが思っても当事国は我こそが正義だと思っているのである。そのことを互いに認め合えるだ[…]
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